リスクマネジメントと内部統制により、いかにPI(専門職賠償責任)リスクを軽減できるか

06 September 2017

専門家によるリスクマネジメントサービスを利用することで、設計業務を含む専門業務の管理を向上させ、専門職賠償責任のリスクを減らすことができるかもしれない。

(原文: How risk management and internal controls could reduce PI risk 06 September 2017

専門家によるリスクマネジメントサービスを利用することで、設計業務を含む専門業務の管理を向上させ、専門職賠償責任のリスクを減らすことができるかもしれない。

英国大手建設会社の多くは、多額の専門職賠償責任の請求を受けた経験を持ち、中には数百万ポンドに上る請求もあった。適切な保険に加入していなければ、財政破綻していた可能性もある。

専門業務が複雑化するに伴い、請求リスクも増大している。建設設計管理が不十分な場合、結果として専門職賠償責任請求を引き起こし、適切な保険に加入していない場合には、バランスシートに深刻な被害を与えかねない。

「コスト面だけでなく、こういった請求は副作用をもたらす可能性がある」と、専門職リスクマネジメントを専門とするMYR コンサルティングのマネージング・コンサルタント、Graham Nicol氏は述べる。

「賠償請求はそれ自体がひとつの大きなプロジェクトとなり、鍵となる営業部門や、設計部門、設計管理部門のスタッフおよび役員の多大な時間と労力を要する。風評被害もあり、そのプロジェクトに関わる雇用主、保険会社やその他利害関係者との関係にも影響を及ぼしかねない。

さらに、賠償請求によって、組織は意思決定や内部統制への自信を削がれ、そのことが将来の入札に不利に働くこともある。」

リスクマネジメントの利点

企業にとって最も辛い専門職賠償責任請求は、設計過程の管理維持に失敗した時に生じることがあるが、これは効率的なリスクマネジメントがあれば避けることが可能である。

設計コンサルタントの評価がいかに高くとも、もし適切に管理されていなければ、様々な状況や業務の中でPIリスクが生じかねない。

「企業価値や企業文化の喪失・不明瞭さといった積極的なリスクマネジメントの欠如や、不完全な設計管理過程、詰めの甘い検査や保証など、リスクを増大させる要因は例を挙げればきりがない」とGraham氏は述べる。

要因はいくつもあり複雑であるかもしれない。そういった要因を特定・管理することは難しく時間のかかる作業である。そのため、プロフェッショナルサービス・リスクマネジメント(PSRM)という形で専門家の力を借りるほうが、賢明で費用効率の高い選択であることがしばしばある。

プロフェッショナルサービス・リスクマネジメント(PSRM)とは

長い名前だがつまり、コンサルタントや、エンジニア、工事業者が、破滅的な賠償請求を避けられるようサポートをする、ニッチなサービスのことである。

PSRMを用いれば、自社でベスト・プラクティスが行われているかを確認することができる。企業はPSRMを利用することで、適切なリスク管理体制のもと、プロセスを遮断するかもしれない変更を含む設計過程などの核となる活動を管理することができる。

MYRコンサルティングなどの会社は、専門的なサービスの提供を向上させるため、長期的なサポートを重要顧客に提供する。彼らはビジネス環境と法律の双方の変化に敏感に反応し、常に変化に対応する、顧客の目的に沿ったテイラーメードのPSRMプログラムを提供する。

適切なPSRMコンサルタントの見つけ方

Graham氏は、求められる以上のPSRMサービスを提供するリスクマネジメント会社を起用することを推奨する。

「組織の全レベルの幹部層と協力することに焦点を当てるべきだ。担当のリスクマネージャーが、企業戦略や企業文化といった潜在的なリスクファクター(良いものも悪いものも含め)、リスク選好、内部事業制御モデル、その他多くのことを理解できるよう連携し合うべきだ。」

下記のサービスを提供するPSRMプログラムを選ぶと良い:

  • 自社組織のPI保険のマーケティングを行うプラットフォームの提供。保険会社が、自社のPIリスクエクスポージャーの特質や、その管理方法をより深く理解することを可能にするプログラムが良い。
  • 実質的な専門業務リスクを公式に監視・管理できるような、詳細なリスクプロフィールの提供。
  • 専門業務管理の改善、ビジネス手法全体の向上を可能にする詳細なアクションプランの提出。

PSRMサービスを受けることで、保険会社からの信頼度はさらに上がると、JLTコンストラクションのビジネスデベロップメント・マネージャー、Judy Neich氏は言う。さらに、「あまり馴染みのないサービスかもしれないが、設計リスクやその他専門業務の管理を向上させるために、不可欠なサービスになり得る」と述べる。

JLTコンストラクションは、PI保険を提供する保険会社のPSRMレビューの初期投資を確保することに成功してきた」とし、Neich氏はさらに「保険会社は、被保険者・保険会社双方のリスクが改善され、究極的には請求が減少するという設計管理強化の真価を認識することが出来るため、喜んで協力してくれる」と述べた。