プロパティ・デベロッパー 鉄道付近での建設工事リスク

12 June 2018

(原文: Risks for property developers when building near a railway 09 January 2017 )

市街地での都市開発は値段が高いため、建設は次第に鉄道路線やインフラの近くで行われるようになってきている。

開発はインフラのオーナーによって推し進められており、これらのプロジェクトに入札をするデベロッパーに事欠くことはない。

例えばロンドン交通局は、ロンドンを中心とするプロジェクトの土地開発パートナーで構成される委員会を任命し、Nine ElmsNorthwood Parsons Greenの開発計画立案書が次々と提出されている。しかし、デベロッパーは契約条件や賠償金の交渉は慎重に進めるべきだ。

輸送インフラ付近の建設には、標準的な保険契約ではカバーされない可能性のある重大な賠償責任が関わってくる。問題の核となるのは、デベロッパーとインフラオーナー間で標準的に交わされる資産保護合意だ。

Network Rail社のような組織が建設工事によってインフラが中断されるのを嫌がるのももっともなことだ。

何らかの理由でインフラが利用できなくなると、彼らは関連の列車運航会社に賠償金を支払わなければならない。賠償金は、混雑した路線では一日5百万ポンド以上の費用にのぼる可能性がある。

その結果、鉄道インフラのオーナーはデベロッパーに対し、ネットワーク中断の賠償負担を課す合意書へのサインを要求する。危険なのは、これらの同意によってデベロッパーが慣習法では問われない広範囲の責任を負うことになる点だ。

通例どおり、リスクマネジメントのほうが保険に頼るより得策だ。保険は入手が難しく値段が高い。このため、万が一事業中断が発生した場合、デベロッパーは無保険の巨額な賠償を背負う可能性がある。

なぜ保険会社はこれらのリスクを引き受けることに慎重なのか?

                           

まず、保険会社は通常の慣習法上の賠償範囲を超えるリスクを取りたがらない。複雑な分野だが、通常は身体障害や怪我による損害に対しては、慣習法上の債務義務のみを負う。その結果保険会社は、我々が経験しているのと同様に、さらに厄介な合意書から生ずる賠償責任を排除しようとする。

建設現場が、火事やその他の安全に関わる事故によって閉鎖することはよくあることだ。損害が発生していなくとも、デベロッパーは線路沿いの建設現場が閉鎖になる度、閉鎖への責任および鉄道会社への賠償責任を負う可能性がある。

次に、インフラのオーナーと鉄道会社間で合意された賠償責任範囲が明確になっていない可能性がある。

デベロッパーおよび保険会社双方の立場から言えば、透明性は高ければ高いほどリスクへの理解度は上がる。しかし現時点で、輸送機関から特定のデータを入手することは困難だ。

どうすればデベロッパーは危険地帯で安全な道を見つけられるだろうか?

    

デベロッパーは、スペシャリストブローカーに相談することでかなりのリスクを減らすことができる。相談するブローカーは、インフラ側のリスクマネージャーとテーラーメードの保険ソリューションの交渉を行うことのできる鉄道の専門家がいるところにするべきだ。

例えばJLTでは、契約上の財務賠償責任を補償するソリューションを開発してきた。デベロッパーは、担当ブローカーがスタンダードな賠償責任保険に加え、ソリューションの交渉に必要となる鉄道の深い専門知識を持っているかを確認するべきだ。