パリでの抗議活動が暴徒化している

28 January 2019

原文: PARIS PROTESTS TURN VIOLENT

何が起きたか

2018121日、パリの反政府抗議者が警察と衝突し、店舗からの強奪や約300400万ユーロの財物損害を引き起こした。何千人もの抗議参加者を解散させるため、警察は催涙ガスや放水銃を用いた。この市内での暴動により100名以上が負傷し、約400名が逮捕された。結果として、市内中心部の多くの地下鉄駅や店舗が閉鎖を強いられた。

デモの間の暴力事件はフランス全域にわたったにも関わらず、殆どの深刻な損害は首都で起きた。事件は、大部分は平和的に行われた2週間の全国的抗議活動と、エマニュエル・マクロン大統領が予定している燃料税の引き上げに対抗する“イエローベスト”運動(フランスで車内への常備が義務付けられている安全ジャケットから名づけられた運動)によって組織された封鎖の後に段階的に拡大した。フランスがクリーンエネルギーの主導権を握りたいことから、ディーゼル燃料の価格は昨年に比べてすでに23%上昇している。

しかし、デモは公共支出の削減を明言し、有権者の事情に疎いということがますます認識されているマクロン氏に対しての不満が増大する中で、より広範な反政府運動に発展している。抗議には何十万人もの人々が参入しているがますます暴力化し、デモが始まってから4人が犠牲になった。これに応じて、フランス政府は燃料税の引き上げを6ヶ月延期した。

抗議の意義

イエローベスト“運動は、政府利権に伴う力を失速させる意図で始まった。しかし、主要都市での財物損害や事業中断のリスクが高いままとなり、更なる抗議活動が128日にパリで行われると予測されている。明確リーダーがほとんど存在しないままに民衆の支持を得てきたこの運動が予測不能であることからリスクは拡大している。

マクロン大統領が燃油税政策の撤回を当初拒否したことで、政府の権限はマクロン氏が選挙公約を遂行する可能性を弱めるだろう。次回の大統領選挙は2022年まで予定されていないが、マクロン氏の支持率は2017年6月の55%から2018年の11月には27%まで下落した。広まった抗議活動への民衆の支持は、計画されている年金や失業保険の改革が今後暴力化するやも知れぬデモを誘発する可能性があることを示している。